あの島に移り住むまで

〜「好きな本から」を書きたくてはじめたけどいろいろ書いちゃってるブログです〜

思春期って飴を食べてた

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「嫌いになる飴でも食べたんか」
 
 
思春期の真っ只中だった頃、父が母にそうぼやいていたらしい。あの頃は本当に「嫌いになる飴」を食べたかのように“イライラ”してた。頭に角が体に棘が生えていたんじゃないかって思うくらい全てが“嫌”だった。父に限らず、家族のことが“嫌”だった。甘やかされて、守られて、マイペースに育てられた私が、突然「棘」と「角」を出したもんだから、傷つけた人は父以外にもいくらかいたかもしれない(ごめんなさい)って思う。
 
 
小さい頃から「パパ!パパ!」だった私。
1番目に生まれたパパっ子の娘。
 
 
それが、挨拶しても返さない。ご飯の時は携帯ばかり。ずっとムスッとしている。ずっとイライラしている。本当に不思議なのだけど、あれってまさに飴をなめるみたいにして始まった。急にきて、いつの間にか去っていく。口に入れてすぐ美味しくて、でもいつのまにか消えてなくなる飴のみたいだった。何事もなかったかのように溶けてなくなる飴のみたい。
 
父の言う通り、思春期って飴を食べてたのかもしれない。 
 
それくらい、自分でも何故だったのか理解できないけれど“嫌”だった。全てが“嫌”だった。何が嫌なのかも分からないのに、何かが全て“嫌”だった。
 
そんな頃、私に聞こえないように向けられた言葉あったこと、過ぎ去ってから聞いた。笑ってしまう。悲しませたと思うと苦しくて、でも、あの父が言っていると思うと可愛くて、笑ってしまう。
 
 
「嫌いになる飴でも食べたんか」
 
 
そうです。きっとそうです。だから大丈夫です。娘はすぐに戻ります。飴が溶けるまで少しだけ大きな広い目で待ってあげてください。すぐに溶けるので。溶けて戻ってくるので。
 
 
パパのことが大好きな娘に。
 
 

 

 

夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神

夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神

 

 

久しぶりに『夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神』を読み返していたら書きたくなってしまった。
 
 

今はこうして毎朝起こしに来てくれるが、そのうち「パパの布団くさい」とか言って、近づこうとすらしてくれなくなるかもしれない。だとしたら、二、三本と言わず、全アバラを持っていくがいいさ!

  

この文章に「ふふふ」と思って、「ふふふ」と思い出したから。

 

間違いなくそんな日が来る。

間違いなくそんな日もくる。

 

だけどそれも大人になる過程だから。大きな階段を一つのぼれたら、落ち着きを取り戻すから。「大好き」だけじゃなく「ありがとう」と「尊敬」を思える娘にアップする過程だから。

 

もし私に旦那さんができて、もし私に娘が生まれて、同じことを心配したら、同じことに寂しそうにしていたら、言ってあげよう。

 

「大丈夫!飴ちゃん食べてるだけだから!」