あの島に移り住むまで

〜「好きな本から」を書きたくてはじめたけどいろいろ書いちゃってるブログです〜

壊れたものはもう取り返しがつかないと思う?

 

わたしの本の空白は
 
この本わたしの本の空白はの中に、こうした会話がある。

 

「南さんは、壊れたものはもう取り返しがつかないと思う?」

 

「南さん」 というのはこの本の主人公“三笠南”。南はこう答える。

 

「それはものによる。買い直せばいいものもあれば、修理できるものもあるよね」

 

この言葉が十分に理解できる。十分に理解できる言葉だなあと思う。それはもちろん、壊れたものは“ものによる”が、取り返しのつくものもあれば、つかないものもあると思うから。取り返しがつかないとは言い切れない。取り返しがつかないなんてことはないとも言い切れない。だって、修理すればいいものもやっぱりあるし、買い直せればいいものもやっぱりあるから。

 

そして、こう続く。

 

人間関係は?

 

南はこう答える。

 

「それは・・・少し難しいかも。一度失った信頼は、もう取り戻せないかもしれない」 

 

とても理解できる。とても理解できるこの言葉だと思う。

 

もし、「壊れたもの」が「人間関係」であるのなら、一度失ってしまったものは、もう取り戻せないかもしれない。いや、「かもしれない」ではなく、「そう」であることのほうが多いだろうと思う。一度失った“信頼”をもう一度取り戻すなんてことは難しい。簡単に「取り戻せる」なんて言えない。簡単には「取り戻せない」ものだから。改めていくことはできたとしても。元に戻すことはできない。

 

喧嘩の前のように、この問題が起こる前のように、何か言ってしまう前のように、何かしてしまう前のように、最高だったあの頃のように、、、“あの頃”を、“あの”を取り戻すことは、簡単ではい。“同じように”はない。売っているものではないし、買い直せるものでもない。修復だって、修復したいとする側と修復したいとされる側が「修復すること」を求めない限りは、取り戻せない。求めたとしても、取り戻せないこともある。

 

だから、大切にしなければいけない。

 

「壊す」ということはどういうことか。「壊してしまった」ということはどういうことか。

 

壊したくないのなら。

 

『壊したら取り戻せない』ことを知っておかなければいけない。

 

なんてことない一言が、なんてことない一瞬が、なんてことない選択が、なんてことない行動が、壊れる原因になること。徐々に滅びていくものもあれば、たった一度で崩れるものもある。「大切なもの」があるのなら、知っておかなければいけない。

 

大事にするためには、大事にするために必要なことを知っておく必要があること。

 

「壊す」というのは意外に簡単だから。なのに「取り戻す」というのは難しいから。だから、やっぱり、大事なら、大事にすることを忘れないようにすることが必要なのだと思う。

 

壊れてしまったご縁を振り返って、 壊してしまったご縁を振り返って。そう思った。

 

一度失った信頼は、もう取り戻せないかもしれない

 

本当にそうだから。なのに、忘れてしまいがちなことだから。忘れてはいけないことなのに。

 

思い出せてくれた、大事なことを。

 

思い出させてくれた。壊れたもの、壊したものを。

 

「南」の言葉が、わたしの本の空白は』という一冊にある言葉が。