書いて、書いて、眠りたい。

なにもない何者でもない私のみる世界を「ぜんぶ書く」で毎日21時に更新しています✏︎

マスク生活をまもることが誇らしくなる本

 

どこまで頑張ればいいのか分からない、頑張れない。そういう声をよく聞く。

 

思えば、あっという間のことだった。「コロナウイルス」という名前を耳にするようになってすぐ時代は変わった。本当にあっという間だった気がする。「マスクが売り切れてるらしい」なんて笑って話した次の週にはすでにマスクなしで歩けなくなって、その次の月には「緊急事態宣言」が出され自由に外に出かけることもできなくなった。

 

どこまで我慢すれば、、、

どこまで頑張ればいいのか分からない。

このままじゃ人生がもったいない。

 

報道で聞く声が本当なのかは分からない。どう切り取られ、どう誘導されているのか分からない声だけを信じるわけにはいかないけれど、そういう人も間違いなくいるだろうとも思いながら画面を眺めている。

 

頑張って働いているのに飲みにいけないなんて。

 

よく耳にする。生の声でよく耳にする。だからよく分かる。確かにそうなのだろうなと思う。

 

個人の自由だ

いつ死ぬか分からないのだから好きなようにする

 

全く分からない。いや、少し分かる気もする。でも、大きく考えてみたときやっぱり分からない。これは「勝手にすれば」と片付くようなことではないから。そん勝手に感情を揺さぶられたくない。分かるけど、分からない。分かってはいけない。

 

いつまでか見通しも立てられない現状に息が詰まりそうになるけれど、1年か、3年か、5年か、10年か、20年か、何にせよ“いつかまで”に“するため”だから。

 

もう少し、もう少し、耐えていきたい。

 

小さな子どもだってよく理解できないままマスクで生活している。暑いのに、苦しいのに。お友達と遊ぶことも給食時間にお話しすることも最小限に我慢して、せっかくのゴールデンウィークに遊びに出ることも我慢している子どもがいる。そんな中で「個人の自由だ」とわがままをいう大人をみるととても悲しくなる。分かるけど、やっぱり分からない。個人の自由だけれど、その「勝手」の先に付き合わされる人、付き合わせる人がいるから。本当はしたくないことを、本当は誰かに押し付けていいようなことを、今すでにしてくれている人がいるから。もう少し、もう少し。もう少しだから。と思う。

 

本当か嘘か分からないニュースを眺めながら思う。できることもしない選択はどうなのか。一度立ち止まって考えてみてほしい。 もう少し。もう少し。できるだけ。できることを。

 

本当にいつまでかわからないけれど。綺麗事だけでは苦しくなるけれど、それでも、悪いのは「誰でもない」から。

 

耐えていきたい。

 

そんな「今」に、ぴったりの本を読んだ。そんな「今」に、しっくりくる本。辻仁成さんなぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれないという本だ。いつまで頑張ればいいのか不安に思う「今」に、頑張っていることに疲れ始めている「今」に、ぴったりの本。励みになる。耐えてきたことを誇りに思える世界が読める本。

 

とっても素敵な本。例えば、マスクの話。

 

なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない 

日本人は孤独に慣れている。孤独を愛している。孤独をリスペクトしている。世界中が笑っても、日本人はマスクをし続けた。何年も前から、ずっと昔から、日本人観光客はパリ市内を観光するときでさえマスクを離さなかった。俺たちは笑いのネタにしていたが、お前らが正しかった。慌ててフランス人はマスクをつけた。見てみろ、つけ方がなってない。隙間だらけ、鼻を隠さず、何日も使い続け、裏も表も間違えて、ウイルスが付着した表面を次の日には口側にくっつけている。中には飛行機で配られるアイマスクをしてる奴までいる。情けない。

 

間違いなく、そうだと思う。日本人のマスクは馬鹿にされてきた。風邪でもないのに日本人はマスクだらけだって。おかしい!プププ〜!!って。笑われてきた。日本にくる観光客が私たちをみて「ぷぷ!」と不思議に見てること、観光に出た日本人が「ぷぷ」っと不思議に思われてること。知っていても、日本の冬や春にはマスクが身近にあった。そのおかげで「マスクをしてください」という変化にすぐ対応できたし、マスクの重要さに早く対応できた。

 

孤独を愛していたから。個人を大事にしてきた人たちだったから。

 

この文章に誇らしくなる。この文章を読み返すたび誇らしく思えてくる。ここで止められていること。私たちだから耐えているこの環境を。

 

不安とか、不満で、押しつぶされそうになってた心がフワッとなった一冊だった。固く固くなってた何かがフワッと緩んだ。

 

頑張ってるところ。頑張れているところ。誇らしいところ。

 

そこに目を向けていけたらいい。こうできたからこうなっている。こうできたからこうなった。そういう頑張ってきたことを、頑張っていることを、想えることも大事なのかもしれない。気を緩めてはいけないけれど、頑張っていることを「頑張っている」と認めれられる目(本)が側にあってもいいはず。

 

いつまで続くのだろう。

いつまで頑張ればいいのだろう。

いつまで我慢すれば、、、、

 

うす黒い霧で心が囲まれそうになったらぜひ手に取ってみてほしい。なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれないという一冊の本を。

 

なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない

なぜ、生きているのかと考えてみるのが今かもしれない

  • 作者:辻 仁成
  • 発売日: 2020/08/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

張っている自分に、頑張ってきた自分に、自信が戻ってくるからかもしれないから。私にはそうだったから。