あの島に移り住むまで

〜「好きな本から」を書きたくてはじめたけどいろいろ書いちゃってるブログです〜

働くときのお守り言葉「全て書けばいい」

 

 

最近、新しい環境が一つ増えた。週に数回、新しいお店で働き始めたのだ。 人にも場所にも時間にも恵まれとてもありがたく思っている。もちろん、少しくらい思うことはあるけれど。でも、文句を言いたくなるようなことはほとんどない。それなのに、毎回出勤前には湧き上がってくる。「辞めたい」という気持ちが。何が問題だとか、誰が問題とかはなくても、“働きに出る”時には必ず湧き出てくる感情、「辞めたい」。これだけはどうしようもない。

 

今までは何度もその言葉に負け逃げてきた。だけど最近は、こう言い聞かせて耐えている。

 

「全て書けばいい」

 

......そう思うことが、精神安定剤のようになっている。「思うことがあれば全て書いてやればいい!!」「見たもの、聞いたもの、全て、書いてやるんだ!!」そう心に言い聞かせることで、逃げたいと思っている私を耐え忍ばせて過ごしている。

 

不思議なことに、

 

「書いてやるからな!!!」

 

と思う気持ちには、力がある。そう思っているだけで、大概のことを流していける。ちゃんと見て、ちゃんと聞いて、ちゃんと感じて。そして全て書いていく。いいことでも、そうじゃないことでも。もちろん“誰か”は“絶対”わからないように。

 

「起きることは全てネタにしてやる!」

 

そう思っていれば、多少の苦も苦ではなくなる。全ては 「書くネタ」になるのだと気づいてからは、行動できることが増えてきた。

 

「とりあえず、行動してみればいい」

「ダメだったら書けばいいし、よかったら書けばいい」

 

そう思うことがお守りのようにもなっている。

 

起こったことは、全部書いちゃえばいい。辛かったことも、悔しかったことも、嬉しかったことも、楽しかったことも、考えたことも、思ったことも。全て書いてしまえば、過去になる。そうすることで自分を大事にしてあげる方法もあるのだ、と知る。

 

『こだまさん』の本を読んでいると、それを心から思う自分と出会える。

 

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むしろ、それを思い出したくて度々読んでいるのかもしれない。『ここは、おしまいの地』の中でこう書かれている。

 

ここは、おしまいの地

 

どの時代の自分も冴えない。人の顔色を窺い、何も話せない。

文章にするという作業は、過去の自分を撫でてやる行為かもしれない。

親にも級友にも打ち明けられなかったから、数十年後の私が書いてやる。

あなたは気が弱くて、人の意見に流されやすくて、内向的だけど、悩みながらもちゃんと生きてきた。馬鹿みたいに真面目だったし、「いつか覚えてろよ」と挽回する日を夢見ていた。

その日々を誰よりも知っているのは現在の私である。 

 

 
 
なるほど、確かに。私もそうかもしれない。この文章の通りなのかもしれない。
 
 
私は、私以外の人たちのように、上手に、立派に、生きることはできない。私より若い子が、立派に生きている姿を見ても、どうも、私は変われない。私は私なのだ。どうしても、上手に、派手に、立派に、真っ当に、生きることはできそうにない。親にも、姉弟にも、友人にも、言っていないことが山ほどあるし、だからなのか、情けなく思うことも、悔しく思うこともたくさんある。「いつか覚えてろよ」そう思うことは、何度もあって、何度何度も思ってきた。そうして見つけてしまった。

 

 

文章にするという作業で過去の自分を撫でてやる方法を。

 

 
やっと分かった。何も怖くない。私だってこの世は怖くない。ただ、人のようにはできないことは書いちゃえばいい。この世は別に怖くない。人生は全てネタみたいなもんなんだから。小っ恥ずかしいことも、ふつうではないことも、ふつうなことも、面白く思えばいい。起きたことは全て“書けることが増えただけ”と思えばいい。楽しいことも、楽しくないことも、最高も、最悪も。そう考えてしまえば、ハプニングも面白い。
 
 
私に新しい環境を一つ増やしてくれたのは、そういう視点を持つようになったからだ。「やってみて書けばいい」「書くためにやってみればいい」という視点。そう考えるようになったことは、世界を広げていく上でとても役立ちそうなので、気付けてよかったと思う。
 
 
だから、いつか全て書くよ。今、始まった時間のことを。レシピとかは書かないけど。だから今のうちから「全てはネタ」と思ってじっくり観察しておくつもり。お店の中も、お店の外も。
 
 
「いつか全て書く!」
 
 
この感情もその出来事も、お勉強。頑張ろう。
 
 
とりあえず働かせてもらえるうちは一生懸命働きます!